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南葛SC 代表取締役
高橋 陽一YOICHI TAKAHASHI
2019年に私が代表取締役を務める株式会社南葛SCを設立し、トップチームの運営体制を整えました。クラブとしてより上のカテゴリーを目指すためには、チーム力の向上が欠かせません。その点では、年々少しずつ強化が進められているという手応えを持っています。漫画の世界とは異なり、思いどおりにならないことも少なくありませんが、それがサッカークラブを運営することの面白さや難しさであり、個人的に日々やりがいを感じています。
日本国内でサッカーに興味を持つ方々は、Jリーグやヨーロッパ各国のリーグ戦、代表チームが対戦する国際試合など、トップレベルのプレーを楽しむケースが多いのではないかと思います。私も長らくそのようなスタンスでサッカーを楽しんできました。ただ、南葛SCの運営に携わるようになり、サッカーの見方が大きく変わったような気がします。地域リーグや都道府県リーグであっても、自分が関わるチームの試合となると心から勝利を願い、キックオフから試合が終わるまで、ずっと手に汗握った状態でピッチ内の展開を目で追っています。
将来的には日本全国、そして全世界の皆さんにも愛されるようなチームになってほしいと思っています。ただ、大きな夢をイメージしつつも、今はしっかりと地に足をつけ、まずはホームタウンである東京都葛飾区の方々、そして東東京の方々に応援していただけるようなチームになることを目指しています。ヨーロッパや南米に目を向けると、大都市には当然のようにいくつものチームがあり、都心から離れた各地方にも、地元の人々に愛される“おらが町のチーム”があります。サッカーチームとホームタウンのファン・サポーターによる良好な関係には、お互いの厚い人情が感じられ、私にとっては大きな憧れでもあります。南葛SCがそのような関係性を構築していくためにも、「社会人によるカテゴリーでも、十分にサッカーを楽しむことができる」ということを幅広く発信し、一人でも多くのサッカーファンに伝えていきたいと考えています。
近未来では、関東リーグから日本フットボールリーグ(JFL)へと駆け上がり、葛飾区に新スタジアムを建設して、J3を戦うことをビジョンとして描いています。スタジアムにはショッピングモールや『キャプテン翼』ミュージアムなども併設し、試合がない日にも多くの人々が足を運び、楽しんでもらえるような複合型施設にできればと考えています。もちろん試合日には、大勢のファン・サポーターの皆さんがスタンドに詰めかけ、“おらが町のチーム”である南葛SCに大きな声援を送っている姿を思い描いています。