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南葛ファミリーとしてお互いにさらなる高みを目指して/株式会社JP.Company 荒木淳平 代表取締役

2024/4/30 19:00

南葛ファミリーとしてお互いにさらなる高みを目指して/株式会社JP.Company 荒木淳平 代表取締役

南葛SCのパートナーとして、チームとともに戦ってくれている企業をピックアップ。今回は、トップチームのパートナーとともに、南葛SC WINGSのトレーニングウェアパートナー、さらには就業支援パートナーでもある株式会社JP.Companyを紹介します。営業担当の外山佳大(GK37)も同席の上、自身も“奥戸”でサッカーをすることがあるという荒木淳平代表取締役に話を聞きました。

写真=野口岳彦、瀬藤尚美

3つの柱を軸に最高名誉称号を与えられるまでに進化

株式会社JP.Companyが設立されたのは2009年のこと。昨年、南葛SCが創設10周年を迎えたように、JP.Companyにとって2024年は、創業開始から15周年という大きな節目に当たる。

荒木淳平社長は、小さな頃から自らが会社を興す姿を思い描いていた。海外の学術書を輸入し、販売する会社に勤務していた時、その一歩を力強く踏み出す。本人としては20代での起業を理想としていたが、勤務先の上司による熱心な引き止めもあり、30代突入から数カ月が経った頃だった。

株式会社JP.Company 荒木淳平 代表取締役

「会社の設立が2009年なので、着想したのは2008年ごろでした。今で言うカーシェアリング(会員間で特定の自動車を共同使用するサービス)に近いビジネスプランで、バッグや腕時計などの中古ブランド品をお客様から借りて、別のお客様に貸し出すというサービスを展開しようと。弊社の屋号は“モノシェア”といいますが、文字どおり『モノをシェアしよう』という意味を込めました」

もっとも、サービスのオープンに向けて準備を進めていた真っ最中、荒木社長は自身の判断でこのアイデアに修正を加える。時代の流れを敏感に察知したうえでの方向転換だった。

「『あれ? このプランを推し進めるのは、今ではないんじゃないか?』と思ったんです。中古ブランド品をお客様から借りて、別のお客様に貸し出すというサービスは、15年前の日本で実施するにはタイミングが早すぎる、そういう空気を感じ取りました。そこで、急きょ中古ブランド品の“レンタル”から“販売”へと切り替えたんです」

中古のブランドバッグ、アパレル小物、時計、ジュエリーを取り扱い、“モノシェア”は日本国内で着実に販売実績を積んでいく。そして創業から3年後の2012年、荒木社長が「常に意識していた」と語る海外進出へと踏み切った。190もの国々にサービス展開する、世界規模のマーケットプレイス「eBay」(イーベイ)での出店を開始したのだ。

南葛SC 外山佳大選手

「大学時代、専門的に英語を学んできたこともあり、私自身は外国人や海外市場に対するアレルギーが全くありませんでした。そのスタンスで国内の中古ブランド品業界を見ると、“ビジネスと英語のマッチング”があまり密接でないように感じられた。私たちなりに確固たるスタイルを構築できれば、高いレベルまでいけるのではないかと思ったんです」

荒木社長の読みは的中した。「私たちなりのスタイル=自社の3本柱」を築き上げ、1本1本の質を磨き続けることで、“モノシェア”はいつしか最高名誉称号を与えられるまでに進化を遂げる。

「私たちの強みは、海外にたくさんのお客様がいるという部分。たくさんのお客様が集まってくださった背景には、弊社の3本柱が関わっていると思っています」

【モノシェアのビジネスを支える3本柱】
①バイヤーによる仕入力
②英語に携わる部署の取引力
③明確なシステムのもと、社内の統制・連係が取れた物流力

「この3本柱には私も自信を持っていますし、業界内では長けているほうだと感じています。国内だけでなく海外でもビジネスを進めていく上では、3つのうち1つでも欠けると機能しません。これら3つの柱を高い次元で融合させられているからこそ、我々はたくさんのいい商品を扱うことができ、たくさんのお客様とやり取りができているのだと考えています」

eBayという大きなマーケットで200カ国近い地域の顧客と向き合う中、“モノシェア”は自社の武器を最大限に生かして存在感を発揮。優秀な販売実績を誇り、買い手からのフィードバックでもトップレベルの評価を獲得し続けた。2017年を皮切りに、2019年からは3年連続でeBay Japanの「セラー・オブ・ザ・イヤー」(総合評価が日本一の販売者に贈られる賞)を受賞。国内においては、今や初代「名誉セラー」として殿堂入りを果たしている。

日本人の素晴らしい能力を海外に発信していきたい

社名であるJP.Companyの“JP”には、さまざまな思いが込められている。

「1つは、設立当時から海外に進出したいという思いがあったので、“日本”(JAPAN)を意味する“JP”。海外に出た時に、一目で日本の会社だとわかるようにしたかったんです。さらに、私の名前が“淳平”(JUMPEI)なので、そこから“J”と“P”を取りました。僕自身の体験談ですが、きっと皆さんも会社を作るとなった時には、自分の名前を社名に入れるかどうかですごく悩むと思いますよ(笑)」

前述のとおり、日本一の称号は手に入れた。次なる目標ははっきりしている。モノシェアの公式サイトには、「サッカーでいえばワールドカップ。野球でいえばWBC。団結して世界と戦うのはとてもエキサイティングだと思います。ビジネスの場においても同じで、世界を舞台にして世界一を取りに行くのは非常に難しく、やりがいがあり、エキサイティングです」と明記されているのだ。

「現時点での最大の目標は、世界一に立つことです。我々のような中小企業が、世界一に立てる機会はそうそう巡ってくるものではありませんから、とてもチャレンジのしがいがあります。私の中では、2025年までにeBayで世界1位を取るというのが現時点での目標。そのステージに立つことができたら、目の前に広がる景色がかなり変わるのではないかと思っています。もちろん、新たな景色が見えた時には、そこからさらに高みを目指して頑張っていくつもりです」

世界一を目指す過程で、荒木社長が大切にしている信念がある。

「我々の仕事を通して、日本のいいモノを海外に出していきたいという気持ちがあります。日本人の気質や歴史は、本当にたくさんのいいモノを生み出してきました。ジャンルは異なりますが、例えば日本のお菓子は非常に繊細に作られているし、とてもおいしいですよね。また、ホームページの作り方を見ても、海外のサイトよりも日本人が作ったサイトのほうが、より洗練されていて見やすい印象があります。同様に、中古のブランド品というのはもともと海外のものなのですが、日本人はそれをきれいに丁寧に扱い、長年にわたり大切に保管しています。それらを中古品として外国へ戻す際、海外の方々はその状態のよさを見てとても喜んでくれる。きめ細やかさ、一つひとつの作業に対する勤勉性、ブラッシュアップする力などは、日本が海外に誇れる大きな特長だと考えています。その意味で、日本人の素晴らしい能力を、もっともっと海外に発信していきたいと常々考えているんです」

風間八宏監督率いる新生・南葛SCへの期待

荒木社長は、自身を「筋金入りのサッカー好き」だと言って笑う。

「私自身は、大学のサークルでサッカーを始めました。ずいぶん動けなくなってきましたが、今もフルコートやフットサルコートでボールを蹴って楽しんでいます。そうそう、少し前には南葛SCのホームグラウンド、奥戸総合スポーツセンター陸上競技場でもプレーしましたよ(笑)」

自らピッチに立つだけでなく、サッカー観戦にも積極的だ。

「時間さえあれば、さまざまなカテゴリーの試合を見ています。息子がサッカーをやっているので、週末の日中はジュニア年代の試合を見て、夜にはプレミアリーグを見るという感じで、週に4試合程度は見ていますね。この取材の前にも、明け方の午前3時過ぎまでリヴァプール戦を観戦していましたから(笑)」

JP.Company(モノシェア)は、南葛SCトップチームのパートナーに加え、女子チームであるWINGSのトレーニングウェアパートナー、並びに就業支援パートナーを務める。風間八宏監督が指揮官として就任した今、荒木社長はこれまで以上に南葛SCへの期待を膨らませている。

「トップチーム、WINGS、アカデミーに通じる“風間メソッド”については、弊社で働くWINGSの相田さくら選手からも、いろいろと話を聞いています。練習内容や日々の取り組みについて聞けば聞くほど、今後の飛躍が楽しみになります。それぞれのカテゴリーで南葛SCは大きな注目を浴びていますが、決して浮足立つことなく、地道に成長していってほしいと願っています。我々は、チームがさらなる高みを見据えて一歩一歩進んでいく過程をサポートしていきたいし、全力でプレーする選手の皆さんを心から応援したい。2024シーズンの1試合1試合で、南葛SCに声援を送る多くの皆さんと一緒に喜び合えたらと思っています」

南葛SCトップチームの外山佳大選手(左)、南葛SC WINGSの相田さくら選手

南葛SCの“選手社員”として、JP.Companyを担当するのは外山佳大だ。背番号37は荒木社長に向けて、風間監督の言葉を用いながら日々のサポートに対するお礼を口にする。

「今シーズン最初のミーティングで、風間監督は目指すチーム像として『バイエルン・ミュンヘンにも勝てるチーム』と話していました。その点で、常日頃から世界を相手に仕事をしているJP.Companyさんにサポートしていただけるのは、南葛SCとしてものすごく大きな力になっています」

荒木社長の返答に、外山は大きくうなずいた。

「南葛SCも弊社も、目指しているところは今よりももっともっと上のステージ。お互いに同じような成長曲線をイメージしていると思いますから、それぞれの舞台でこれからも頑張っていきましょう!」

もっともっと上のステージへ――JP.Companyは2025年に世界一、南葛SCはJFL(日本フットボールリーグ)昇格、さらに将来的にはJリーグ参入を目指す。それぞれの目標達成に向けて、南葛ファミリーとしてお互いに切磋琢磨を続けていこう。その積み重ねが、社員の皆さんの笑顔、地域の人々の笑顔につながるはずだから。

【会社概要】
[企業名]株式会社JP.Company
[役 員]代表取締役:荒木淳平
[事業内容]中古品販売・輸出・買取事業 東京都公安委員会 第307780906539号
[所在地]
本社:〒133-0056 東京都江戸川区南小岩6-30-10 デンキランド小岩ビル3F
西口オフィス:〒133-0057 東京都江戸川区西小岩1-22-18 パロマビル3F
市川オフィス:〒272-0814 千葉県市川市高石神34-2 MAGビル1F
店舗/ブランド買取モノシェア小岩ファスタ2店:〒133-0056 東京都江戸川区南小岩6-31-10 ファスタ2-203
[設 立]2009年
[資本金]5,000万円
[従業員数]70名