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【GAME PREVIEW】10/29 KSL市原PENALTYカップ予選リーグ第1節vs厚木はやぶさFC「悔しさを晴らすためにも」

2023/10/29 10:14

予選リーグ初戦に向けた意気込み

 2023年10月29日、「第16回KSL市原PENALTYカップ」が開幕する。関東サッカーリーグに所属するチームが参加する大会であり、20チームが5つのブロックに分かれて予選リーグを行い、各ブロック1位+2位の中の上位3チームが決勝トーナメントへと駒を進める。

 予選リーグの組み合わせにおいて、南葛SCはジョイフル本田つくばFC、日立ビルシステム、厚木はやぶさFCと同じBブロックに振り分けられた(ジョイフル本田つくばFCは、全国地域サッカーチャンピオンズリーグ2023に出場するため今大会は出場を辞退)。

 この大会に向けて奥原零偉は、「今シーズンの関東リーグ1部の終盤戦では、毎日の練習で積み重ねてきたものが明確に表現できるようになり、チーム力の高まりが感じられた」と、まずは南葛SCの現状について触れた。

「チーム全体でイメージの共有が進んだことで、ボールを保持する時間帯では落ち着いてパスを回すことができ、主導権を握りながら試合を展開できるようになってきています。また、シーズン当初から積み上げてきたフィジカルトレーニングの成果も表れていると感じます。後半に入ってもピッチ上の選手がハードワークを続けられるようになっているし、選手個々のコンディションがシーズン序盤と比べてとてもいい状態にあることは、練習中も試合中も実感できます」

 その上で、予選リーグ初戦に向けて奥原は意気込みをこう口にする。 

「選手それぞれのコンディションがいいとはいえ、僕ら若手選手は率先して走力を生かして戦うべきだし、ベテラン選手たちの持ち味と若手の持ち味を、よりよい形で融合させながら今大会を戦っていきたい。そしてこの市原カップでしっかり結果を残し、チームとしても自分自身としても、いい形でシーズンを締めくくり、来シーズンに向けた自信をつかみたいと思っています」

 10月29日に行われる予選リーグ第1節の相手は、今シーズン2度目の対戦となる厚木はやぶさFCだ。6月の全国社会人サッカー選手権大会関東予選決勝では、PK戦の末に敗北を喫し、本大会への道を閉ざされた。奥原の言葉にも熱が帯びる。

「同じ相手に2度負けるというのはあり得ないことだと思っています。前回対戦時、僕は敗戦が決まる瞬間をベンチで見ていることしかできませんでした。今でも当時の悔しさは忘れられないし、あの試合の借りを返すためにも、市原カップの初戦では絶対に勝利を手にしたいと思います」

「俺はこれだけやれるぞ!」という思いを伝えたい

 この市原カップに、並々ならぬ思いで挑もうとしている選手がいる。今シーズン、早稲田大学から加入した水野雄太だ。

「南葛SCの一員になってからこれまで、公式戦には一度も出場することができていません。ケガをした期間があったとはいえ、問題なくプレーできる時期もありましたから、ここまで試合に出られず人一倍悔しい思いをしてきました。もし市原カップで出場できる機会が得られれば、少しでも自分が抱えてきた悔しさや、この1年間で選手として積み上げてきたさまざまな要素を表現したい。そしてピッチ上でのプレーを通して、『俺はこれだけやれるぞ!』という自分なりの思いを多くの方々に伝えられたらと思っています」

 試合に出られない日々の中では、メンタル的に平静を保つのが難しい時期もあった。水野本人も、「はじめの頃は『何で出られないんだよ』『俺だったらもっとこんなプレーできるのに』と思ったこともありました」と告白する。

 それでも、周囲の温かい助言によって、背番号13の心は徐々に穏やかな姿を取り戻していく。

「最初は外側にベクトルが向きがちだったんです。その状態でいろいろな人に近況報告をすると、それぞれの立場から本当にたくさんのアドバイスをもらうことができました。皆さんの話を聞いて、『今のままでは自分の成長につながらない』『自分自身が変わらなければ、試合に出るチャンスは巡ってこない』と思うようになりました。これらをうまく自分の中に落とし込むことができ、それからは常に自分自身にベクトルを向け続けられるようになった。さらに、チーム内では『一つひとつのプレーにもっとこだわるように』と声をかけてもらっていたので、すべてのプレーにこだわりを持ちながら、そこに僕なりの色を加えてプレーすることを意識して取り組むようになりました」

 毎日の地道な取り組みは、自らの自信につながりつつある。水野が次に目を向けるのは、実戦で結果を残すことによって、自信を確信に変えることである。

「南葛SCに加入した当初と比べると、体つきも大きくなったと感じます。ほぼ毎日厳しい練習をこなしているので、体力面はもちろん、技術面も間違いなくレベルアップしています。試合には出られませんでしたが、これらについて自分の中では自信につながっているので、次は実戦で結果を残し、自信を確固たるものにしたい。そのためにも日々の取り組みを継続していこうと思いますし、市原カップでチャンスを得られた時には、チームにとっても、自分自身にとっても、いい結果を残せるように試合に入っていきたいと思っています」

悔しさを晴らすためにも――第16回KSL市原PENALTYカップ予選リーグ第1節、厚木はやぶさFC戦は10月29日13:30キックオフ。今大会も、南葛ファミリー全員でともに戦おう。

大会:第16回KSL市原PENALTYカップ Bブロック第1節
日時:南葛SC vs 厚木はやぶさFC
試合:2023年10月29日(日)13:30キックオフ
会場:万博グラウンド