前節の勝敗を分けたポイント

　5月27日の負傷から丸3カ月。8月27日に行われた関東サッカーリーグ1部後期5節、ジョイフル本田つくばFC戦で相澤祥太が戦列復帰を果たした。スタメンに名を連ね、今野泰幸と交代する59分まで攻守に奮闘。本人は復帰戦をこう振り返る。

「僕自身にとっては3カ月ぶりの公式戦でしたから、試合に出られる喜びを感じながらピッチに立っていましたね。一方で、チームとしてはしばらく勝利から遠ざかっていたので、自分が流れを変えてやろうという気持ちで試合に臨みました。結果的には1-2で負けてしまいましたが、前半は僕らのほうが狙いどおりのプレーができていたのではないかと思います。ただ、その流れを後半にどうつなげ、どう続けていくのか。また、相手がボールを支配している時に、チームとしてどう我慢するのか。このあたりの対応の出来が、勝敗を分けたのかもしれません」

　後半開始早々の47分に同点に追いつかれた南葛SC。高木健旨監督は、80分に佐々木達也を投入して追加点を狙いにいく。相澤同様、「前半は自分たちが思っていたとおりの試合が展開できていたと思います。先制点を取ることができたし、いい流れでハーフタイムを迎えることができました」と振り返る佐々木は、後半の戦いぶりについてこう触れた。

「ここ数試合、後半の立ち上がりに失点するケースが続いていましたが、前節も後半開始2分というタイミングで同点に追いつかれてしまった。また、時間を追うごとに体力面で相手に上回られ、南葛SCとしてやりたいことがなかなか機能しにくくなっていったように感じました。僕がピッチに入って、『全員で点を取りにいこう』という気持ちの高まりを感じましたが、その数分後にカウンターから失点。勢いを削がれるという意味で、あの2失点目は痛かったですね」

2人が語る今節に向けた心構え

　前節終了時点で南葛SCは8位。今節対戦するのは7位の東京23FCだ。関東リーグ1部では過去3度対戦し、結果は1勝1分け1敗の五分となっている。

【2022年】前期8節（H）1△1、後期8節（A）1○0
【2023年】前期6節（A）0●1

“隣町対決”とも呼ばれるこの一戦に向けて、相澤は「自分たちらしさ」の重要性を強調する。

「東京23FCは、すごくまとまりのあるいいチームだと思っています。もっとも、対戦相手の分析や対策をしながらも、まずは自分たちがやりたいサッカーを展開して、それを継続することが大事。僕らの課題というか、テーマとすべきは『90分間、どれだけ自分たちらしいプレーができるか』というところ。だから、南葛SCの狙いを出し切った上で勝ちにいく。僕としてはこう考えています」

　直近の対戦は、敵地で行われた今シーズンの前期6節。佐々木は0-1で敗れた一戦を振り返るとともに、今節に向けた意気込みを語る。

「前期の試合はケガのため欠場しましたが、チャンスは多く作れていたし、決定機を決め切ることさえができれば、という展開でした。今節出場機会が得られるようであれば、まずは得点に絡むこと、さらに守備面でもハードワークして、チームに貢献することを意識してプレーするつもりです。南葛SCの中では最年少のグループに属しますから、若手らしく走力やスタミナを生かして、ベテラン選手たちのカバーにも少しでも多く回ることができればと思っています」

　佐々木の言葉に同調するように、相澤もチームとして取り組み方をこのようにイメージしているという。

「試合中は、選手一人ひとりが『みんなのために戦う』という気持ちをもっと持つべきなのかもしれません。その意識が高まることで、自然とチーム全体に“つながり”が生まれてくると思う。それはチームとしての試合の運び方にもいい影響を与えるし、最終的な勝敗にも大きく関わってくるような気がするんです」

　一人ひとりがみんなのために――。関東リーグ1部後期6節、東京23FC戦は9月3日18:00キックオフ。今節も、南葛ファミリー全員でともに戦おう。

大会：関東リーグ後期6節
日時：2023年9月3日（日）18:00KO
会場：奥戸総合スポーツセンター陸上競技場
対戦：南葛SC vs 東京23FC
配信：https://www.youtube.com/watch?v=qmhk9ylAKFY
チケット：https://teket.jp/3835/25647